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2009/08/04


高級品の需要が安定したと、グッチが報告

Bloomberg.com

中国での、フリーダ・ジャンニーニ氏デザインのハンドバックの安定した売れ行きなどが、アナリストの予想を覆し、世界の高級品市場の悪化はおさまったと、億万長者としても知られる、グッチ(Gucci)のオーナーであるフランソワ・アンリ・ピノー氏が述べた。 

グッチの親会社としても知られる、ピノー氏所有のフランス企業である、PPR SAの株価は、昨年9月のリーマンショック以降最高の10%の上昇を記録した。 かつて、高級ハンドバッグを購入していた消費者は、リーマンショックに動揺したことで、業界全体の需要はこれまで落ち込んでいた。

「グローバルの高級品売上が、これ以上悪化することはないでしょう」と、ピノー氏は、PPRの中間決済の記者会見後のインタビューに答えた。 「底をついたのか、回復に転じるのかを見る上で、9月は重要な月になるでしょう。」

ヨーロッパの高級ブランドメーカー各社は、現在、売上が安定している、もしくは、回復に向かっていると報告している。 15万ユーロ(約2,000万円)もするジュエリーを販売する、イタリアの高級ブランドであるブルガリ SpA(Bulgari SpA)は、損失が縮小する見込みであると発表した。 また、LVMHグループに属する、世界最大のファッションブランドのルイヴィトン(Louis Vuitton)は、売上が10%以上増加したと報告している。

「PPRの中間決済は、グッチという、高級メガブランドの立ち直りの早さに、大きく助けられています。 LVMHの業績が、ルイヴィトンというメガブランドの回復に助けられたのと同様に」と、スタンフォード・C・バーンスタインのアナリストは述べている。 グッチは、他のライバル企業に先んじて、中国市場においてシェアを獲得しており、今年はその恩恵を受けることができるだろうと、アナリストは付け加えた。

パリに本社を置くPPRは、高級ブランド品の前半期の売上を、中国と香港で11%、新興市場で15%伸ばした。 これにより、北米やヨーロッパ、日本市場の落ち込みは大きく相殺された。 同社の中核をなすブランドであるグッチは、香港を含む中国での売上が14%成長した。

株価の急騰

PPRの株価は、2月6日以来の1日の最大増となる、5.70ユーロ(8%)増の、76.75ユーロを、先月記録した。

PPRのEBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前・その他償却前利益)は、1.8%落ち込み9億2,500ユーロ(13億ドル)であった。 また、純利益は、イヴ・サンローラン・ボーテ(YSL Beaute)化粧品部門を売却した1年前の7億7,700ユーロから、1億8,900ユーロに減少した。

グッチに加え、ボッテガ・ヴェネタ(Bottega Veneta)、ブシュロン(Boucheron)を含む、グッチグループの高級ブランドの売上が、ビジネス家具量販店コンフォラマ(Conforama)やブックストアのフナック(Fnac)などの他の事業の売上減少を補うかたちとなった。

円安ユーロ高により、営業利益率は1.1%減の26%となったが、景気の回復とともに、営業利益は以前のレベルにまで回復するであろうと、ピノー氏は述べた。





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