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2016/07/26


LVMHが6億5000万ドルでダナキャランを売却へ

フランスの高級ブランド コングロマリットであるLVMHが、「ダナ キャラン ニューヨーク(Donna Karan New York)」や「DKNY」を有するダナキャラン・インターナショナル社を、6億5000万ドルで米G-IIIアパレルグループに売却する見通しであることが報じられた。

ダナキャラン及び、DKNYブランドはここ数年の業績は芳しくなく、LVMHは約2年前からダナキャランの改革に踏み切り、コストの削減やコレクションの集中に取り組んでいたという。ダナキャランは創業者でチーフ・デザイナーを務めるダナ・キャランの退任と「ダナ キャラン ニューヨーク」の休止を昨年、発表していた。

今回のLVMHによるブランドの売却は、市場が厳しい環境にある中で採算の取れない事業には容赦をしないという、課題を取り除くための1つの方法であると見られている。G-IIIは以前よりダナキャランの買収に興味を示しており、今回LVMHは2005年以来のビッグ・ブランドの売却に同意をした形である。G-IIIはVilebrequinやAndrew Marcブランドを保有し、カルバンクライン(Calvin Klein)やトミーヒルフィガー(Tommy Hilfiger)などのライセンスアパレルブランドの製造を行う企業であるが、今回の買収により自社ポートフォリオの拡大を期待している。

今回の売却は、他のブランドへの梃入れにも影響があるのではと見られている。識者によればマークジェイコブス(Marc Jacobs)は、過去2年間の売上が落ち込み、ダナキャランよりもさらに大きな損失を出しているとも言われている。一方で、70ものブランドを抱えて40億ユーロもの利益を上げる同コングロマリットにとってはダナキャランやマークジェイコブスよる損失は優先度が低く、今回の動きは単にG-IIIからの良いタイミングでの良いオファーがあっただけであるとの見方もされている。

LVMHはダナキャランを2002年に、約2億4300万ドルで買収していた。

<了>






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