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2010/10/11


定性調査の活用方法(7)〜事例(デプスインタビュー):新サービスアイデアの探索〜

グループインタビューやデプスインタビューなどの定性調査は、『定性調査の活用方法(5)〜グループインタビューの費用〜』でも取り上げたように、仮説の設定や新しいアイデアの開発などに力を発揮する調査手法です。ここではアイデアの開発を目的とした定性調査手法の活用方法を紹介します。

調査プロジェクトの目的と主要ターゲットは次の通りです:

□ 調査の目的:
・ある旅行目的地への顧客増加のためのサービス・プロモーションアイデアの開発

□ 主要ターゲット:
・旅行好きな20〜30代の女性

特定のターゲットに対して魅力的なサービスやプロモーションのアイデアを開発するためには、単にインタビューを実施してそのターゲット層にどのようなものに興味を引かれるのかを聞いても、日ごろから具体的アイデアを考えている人は少なく、なかなか新たなアイデアを引き出すことは困難です。また具体的なアイデアが出てきたとしても思いつきの表面的なアイデアになってしまう可能性もあります。

このようなアイデア開発にとって重要なことは、消費者がどんな目的をもって、どんなシチュエーションで旅行に行くのか、どんなところに旅行に行ってどんな旅行をしているかを深く知る必要があります。つまりターゲットの生活や旅行パターンを知ることが重要となります。

この場合、事前課題を組み合わせたデプスインタビューはターゲットの奥底にある旅行に対する要求を明確にすることができるため、非常に有用な手段となります。調査手法は例として次のように設定します:

□ 調査手法:
・デプスインタビュー / 10名 / 各1時間

□ 対象者条件:
・20歳〜39歳の女性
・年に1回程度海外旅行に出かけること
・過去18ヶ月間に調査対象地域に観光旅行をしたことがあること
・世帯年収400万円以上
・主婦と社会人を半数ずつ程度

□ 調査ステップ
@事前課題の記入
Aデプスインタビュー
B調査結果の分析+アイデア案の開発

事前課題では、インタビューの参加者(対象者)に、絵や写真を交えて自分のバックグラウンドとこれまでの旅行経験を冊子にまとめてもらいます。事前課題によってインタビューの時間だけでは引き出せない日々の生活や旅行経験やその背景を把握することができます。

1対1のデプスインタビューでは事前課題の内容も含めて、これまでの旅行やそこで体験したアクティビティ、また今後の旅行への期待などを深く聞いていきます。ここで重要なことは、単に何をしたかだけではなく、何を求めて旅行やアクティビティを行い、その時どのような感情を持ったかなど、対象者の旅行に対する価値観を把握することです。この価値観を把握することで、どのような価値を提供することでターゲット層が興味を持つかが明確になり、より本質的なアイデアを開発していくことができます。インタビュー中に対象者が具体的なアイデアに言及をしてもそれが必ずしも彼らの欲しているものとは限りません。それは彼らの欲する価値を表現する一例と捉えることが重要です。

最後に事前課題とインタビューから得られた結果を分析し、具体的なアイデアとしてまとめて行きます。

<続く>

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